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BBQがもっと好きになるメディアサイト

出演岩下元、TKD

DIALOGUE

【対談Vol.1】SNSで話題のコストコ新発売の炭『BBQ CIRCUS』とは何者か? 社長が語るバーベキューブランドの誕生ストーリー。

# 岩下# TKD# BBQ

2026.01.26

BBQを愛する男の哲学

新卒でトヨタに入社し、営業マンとしてキャリアを歩んできた岩下氏は、紆余曲折を経て神戸の商社の社長に就任した。

自分が好きな商品しか売りたくないというクセの強い営業マンとして、人々に愛されてきた(困らせてきた?)男は現在新しくBBQブランドを立ち上げ、奮闘中だ。

今回の企画は、カラオケでは絶対にマイクを離さない男が語る『BARBECUE CIRCUS』誕生ストーリーを紐解いていこう。

プロフィール

株式会社メイフェア 代表取締役社長/BARBECUECIRCUS 代表

岩下 元 (はじめ)

甲南大学卒業後、トヨタのディーラーとしてキャリアをスタート。3年で退社し、単身オーストラリアへ渡り、現地企業でトップセールスを記録する。帰国後は勤務先の倒産という逆境を経験しながらも、国内シェアNo.1ペットフードメーカーに転職し、社長賞を受賞。 2018年に(株)メイフェアへ参画。「関わるすべての人をハッピーに」を信条にBBQ事業を牽引し、Weberグリルを直近3年で2,500台以上、累計10,000台以上の販売実績を作る。2024年、代表取締役に就任。第一回JAPAN BBQ CHAMPIONSHIP 全国4位(2025)。

BBQを愛する大学生

TKD

2001年生まれ。通称TKD。関西学院大学の4回生。株式会社メイフェアのWEB制作を担当している。学生初期は自ら声掛けするスタイルのヒッチハイカーとして日本を巡り、100人以上の方々に乗せてもらう。その旅の中、サウナにハマり、サウナ小屋を6つDIYするサウナビルダーに。そのまま起業するも、思うようにいかず、挫折。現在は営業したり、WEB制作をしたりしている。
最近BBQを好きになり、その奥深さにハマり中。

第1章:ピエロもテントも関係ない。「BARBECUE CIRCUS」に込められた本当の意味とは?

ロンドンの「ピカデリー・サーカス」が原点

TKD

岩下さんにまずお聞きしたいのはブランドの由来についてです。「バーベキューサーカス」って、どんな意味が込められているんですか? あのピエロとかがいるサーカスですか?

岩下

そう思うでしょ? もちろん「非日常的な楽しみ」ってイメージもあるんだけど、実は語源的な意味合いが強いんだよね。

BBQは「文化」が混ざり合う交差点

岩下

人だったり、道だったり、いろんなものが交わる。「バーベキュー」っていう場をもとに、人同士が交わる。 例えば人種だったり、性別だったり、年齢だったり。 あとは食文化としての日本食、洋食の中でもイタリアン、フレンチ、それこそアメリカンだったり。いろんな文化が混ざり合う場所っていう意味で、「バーベキューっていうのはすべての交差点だよね」っていうことをイメージしてつけたのよ。

TKD

そうだったんですね。てっきりライオンが火の輪くぐりする方のサーカスかと(笑)。

岩下

もちろん、パッとひらめいたイメージの「賑やかでワイワイする」っていう意味と、「人が混じり合う場所(交差点)」っていう二つの意味を込めてるからそれも合ってるけどね(笑)

ロゴマークに隠された「五大陸」の秘密

岩下

このロゴマーク、ちゃんと見たことないでしょ?

TKD

う。。。いや、おしゃれだなとは思ってたんですけど…(笑)。

岩下

まず、色が違うでしょ。 これ、アジア、オセアニア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカ…っていう五大陸のそれぞれのイメージで色を塗ってあって。なんか大きさとか形とかがバラバラでよくわかんないじゃない?

TKD

確かにバラバラですね。

岩下

なんでだと思う?

TKD

え、それぞれの土地の大きさをそのまま表してるってことですか?

岩下

いや、ここがピカデリー・サーカスなの。 ピカデリー・サーカスを上から見たときの、区画をモチーフにしてる。

TKD

あー! そういうことなんですか! 知らなかったです。これ社長が考えたんですか?

岩下

まあね(笑)。 ピカデリー・サーカスの中心から道が1本ずつ分かれてる形をモチーフにしていて、 だから、「交差する場所」「バーベキューを起点に人とか文化が交差してほしい」っていうことを暗示してるロゴになってるのよ。

TKD

なるほど~。名前もロゴにも哲学が詰まってたんですね…。

BBQは「自由」である。

TKD

社長ご自身もバーベキュー好きという風に伺ったんですけど、社長にとって「バーベキューの一番の魅力」って何ですか?

岩下

「自由」だね。

TKD

自由、と言いますと?

岩下

もちろん、BBQの定義みたいなのはあるよ。アメリカンBBQならこういうレシピで、日本食ならこう、フレンチならコース料理のマナーとか。 でも、さっき言った通り「いろんなものが混じり合って賑やかさを生み出す」のが僕のバーベキューの定義だから、そうなると結局、ルールも何もない。縛られるものがない。 グリル、食材、お酒、人、場所。それによって自由に変わっていくもの。 例えば「イタリアン行こう」って言ったら、大体みんなピザとパスタ食べるでしょ? 「バーベキューしよう」って言ったら肉食うと思うんだけど、別にバーベキューでピザ焼いたっていいし、そのカテゴリーに定義されないスタイルがある。

TKD

確かに。イタリアンとかフレンチは「これだ」っていう料理が浮かぶけど、BBQはもっと自由ですね。

岩下

そう。僕もこの業界に触れるまでは、バーベキューって言ったら「河原で適当に肉持ってきて、うちわで仰いで、焦げた!生焼けだ!」みたいなもんだったけど(笑)。 でもアメリカンBBQを知って、蓋付きグリルを使えばオーブンみたいに繊細な調理もできるし、逆に薄切り肉を焼くのも楽しいし。

TKD

ルールとかいらない、もっと自由にワクワクするものを生み出そうぜ、みたいな感じですか?

岩下

そうあるべきだと思う。 「創作フレンチ」とかあるみたいに、「創作バーベキュー」っていうか…いや、そもそもバーベキューって元々「創作」やんっていう(笑)。 こういう焼き方したら面白くね?みたいな工夫とアイデア。だから「無限」であり「自由」なんだよね。

TKD

自由から始まって、工夫とアイデアに行き、無限になり、また自由に戻ってきましたね(笑)。

BBQは主役ではない?世界一の引き立て役理論

岩下

あともう一つ、僕がずっと言ってる持論があって。 バーベキューっていうのは「ツール」だと思ってる。だから、バーベキューは目的じゃない。

TKD

どういうことでしょうか?

岩下

例えば「今年の夏、バーベキューしようね」って言うじゃない。でも究極、バーベキューしなくていいんだよ。その裏にあるのは、 結局みんなで集まってワイワイ酒やお肉を楽しみながらおしゃべりしたいだけで。

TKD

確かに。僕もBBQするときは食事そのものより、集まることが目的かもしれないです。

岩下

そう。「肉食いたい」と思ったら焼肉屋行くから(笑)。わざわざ準備してBBQしない。 それぐらい、バーベキューっていうワードは僕の中では「ツール」なんだよね。その言葉によって盛り上がるし、楽しいイメージが想起される。だから「主役にならないコンテンツ」だと思ってる。

TKD

主役にならないコンテンツ…。

岩下

うん。主役でいてはいけない。 僕も過去いろいろイベント主催したりしたけど、「バーベキューのイベント」って言っても刺さらないんだよね。 でも、例えば「今回の野外フェスはバーベキューついてます!」って言ったら、テンション上がるでしょ?

TKD

あー、それは上がりますね! お肉だ!!って。

岩下

でしょ。だからBBQはどんなものにもくっつけられる最高の相棒になる存在。でも、主役にはならない方がいい。フレンチがついてますって言ったら、緊張して集中できないじゃん(笑)。

TKD

確かに(笑)。マナーとかありますし。

岩下

バーベキューなら気軽に振舞える。そして主役の座をサポートできる自由さがある。

TKD

その発想はなかったです。バーベキューは「主役の引き立て役」。面白いなと思いました。岩下さんの哲学がそこに現れてそうですね。

岩下

まあ、僕自身が「ミスター・バーベキュー」みたいなもんだからね(笑)

TKD

いや、岩下さん、カラオケでマイク離さないじゃないですか(笑)

岩下

ごめん、俺は主役かも(笑)

TKD

はい(笑) でも「ブランドに込められた哲学」みたいな話、すごく面白かったです。

編集後記:「BBQは主役じゃない。世界一の名脇役だ」

岩下社長のこの言葉、皆さんはどう感じましたか? 僕は正直、最初は「えっ、自社ブランドなのにそんなこと言っていいの?」と思いました。

でも、よく考えてみるとしっくりきます。 久しぶりの友人と集まる口実。音楽フェス。休日の家族イベント。 確かに、主役はいつだって「人」であり「楽しい時間」であって、BBQはその時間を演出するための最高の演出なんですよね。

…だとしたら、一つ疑問が湧いてきませんか?

「なぜ最初のプロダクトとして『炭』を選んだのか?」

グリルでもなく、トングでもなく、燃えて無くなってしまう「炭」。 実はここにこそ、岩下社長が考える「食材にとっての最高の脇役」としての深い哲学が隠されていました。

次回、話はいよいよ商品の核心へ。 なぜ木材ではなく「ヤシガラ」なのか? なぜ「ブリケット」にこだわったのか?

そこには、単なる開発秘話を超えた、「地球と食材へのラブレター」とも言えるエピソードが待っていました。

>> 続きはこちら:【対談Vol.2】